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地球温暖化と対策

地球温暖化対策、世界の取り組み、日本の取り組み

地球温暖化を防ぐために、世界や国内、家電業界でさまざまな取り組みが行われています

近年、地球温暖化の影響が身近な問題となっています。進行する地球温暖化に対し、世界各国や日本はどのような対策を打ち出しているのでしょうか。ここでは、その取り組みについて詳しく解説します。

ポイント

世界的な地球温暖化対策の取り組み

地球温暖化対策における国際的な取り組みの中核となっているのが、「国連気候変動枠組条約(UNFCCC)」です。この条約に基づき、1995年からほぼ毎年開催されている「COP(締約国会議)」は、世界各国が気候変動対策について議論・決定を行う重要な場となっています。

COPとは

COP(Conference of the Parties)は、「締約国会議」を意味し、特定の国際条約に参加している国々が集まって開かれる会議のことです。
気候変動に関するCOPは、1992年のリオデジャネイロ地球サミットで採択された「国連気候変動枠組条約(UNFCCC)」に基づき、条約に賛同した国々が地球温暖化への対応を話し合う場として始まりました。
1994年に条約が発効した後、翌年の1995年からほぼ毎年開催されており、各国は温室効果ガスの削減や適応策の進め方、取り組み状況の共有などについて協議しています。国ごとに経済やエネルギー事情は異なりますが、共通の課題に向けて知恵を出し合い、国際的なルールや仕組みを作り上げていく場となっています。

2019年スペインで開かれたCOP25の様子

2019年スペインで開かれたCOP25の様子
(2019/国立環境研究所 衛星観測センター PANG Shijuan)

出典:全国地球温暖化防止活動推進センター(JCCCA)ウェブサイト

国連気候変動枠組条約とCOPの歴史とあゆみ

気候変動枠組条約(UNFCCC)(1992年採択、1994年発効)

1992年5月の国連総会で採択され、1994年3月に発効しました。大気中の温室効果ガス(CO2、メタンなど)の濃度を安定化させることを究極の目的として、すべての締約国が温室効果ガス目録の作成や対策計画の策定を行うこと、先進国が率先して対策を講じることなどが定められました。

気候変動枠組条約の概要

目的:大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させること / 原則:●共通だが差異のある責任に基づく気候系の保護●特別な状況への配慮●予防的対策の実施●持続的開発を推進する権利・責務●開放的な国際経済システムの確立に向けた推進・協力 / 約束(先進国):●温室効果ガスの排出・吸収の目録作り●温暖化対策の国別計画の策定と実施●エネルギー分野などでの技術の開発、普及●森林などの吸収源の保護・増大対策推進●科学、調査研究・計測などの国際協力●情報交換、教育・訓練などの国際協力●条約の実施に関する情報の通報など●温室効果ガス排出量の1990年代末までの従前レベルへの回帰●温室効果ガス排出量の1990年レベルへの回帰を目指した政策・措置の情報提供●途上国への資金、技術の支援(なお、旧ソ連、東欧については、途上国への資金・技術の支援の責務は免除) / 約束(途上国):●温室効果ガスの排出・吸収の目録作り●温暖化対策の国別計画の策定と実施●エネルギー分野などでの技術の開発、普及●森林などの吸収源の保護・増大対策推進●科学、調査研究・計測などの国際協力●情報交換、教育・訓練などの国際協力●条約の実施に関する情報の通報など / 制度:締結国会議→事務局→コミュニケーション | 科学・技術補助機関 | 実施補助機関 | 資金メカニズム(暫定的にGEFを利用)

気候変動枠組条約には「共通に有しているが差異のある責任及び各国の能力」という重要な原則があります。これにより、歴史的に多くの温室効果ガスを排出してきた先進国(附属書I国)と途上国(非附属書I国)では、取り組むべき内容に差が設けられています。

COP1(ベルリン:1995年)からCOP3(京都:1997年)へ:京都議定書の採択

ドイツで開催されたCOP1(第1回締約国会議)では、気候変動枠組条約だけでは温室効果ガス削減に不十分であることが明らかになり、COP3までに新たな議定書に合意することが決められました。

日本の京都で開催されたCOP3は、気候変動対策においての転換点となりました。ここで採択された「京都議定書」は、世界で初めて先進国に対して温室効果ガス削減の法的拘束力のある数値目標を設定しました。

1997年12月に京都で開催されたCOP3の本会議場
1997年12月に京都で開催されたCOP3の本会議場
(1997.12/気候ネットワーク)
出典:全国地球温暖化防止活動推進センター(JCCCA)ウェブサイト
京都議定書の限界とその後の展開

京都議定書は画期的な合意でしたが、いくつかの限界がありました。最大の問題は、世界最大の排出国である米国が離脱し、中国やインドなどの新興国に削減義務がなかったことです。また、第2約束期間(2013年~2020年)では、日本、ロシア、カナダが不参加となり、実効性に疑問が生じました。

COP21(パリ:2015年):パリ協定の合意

2015年12月、パリで「主要排出国を含むすべての国が協調して温室効果ガスの削減に取り組む」という国際的な法的枠組みが採択されました。この「パリ協定」では、世界の平均気温の上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求することを目的としています。

2020年以降の枠組みを決めたパリ協定

  • すべての国の参加:先進国・途上国の区別なく、すべての国が温暖化対策に責任を持って参加することを合意しました。
  • 明確な目標設定:産業革命前からの気温上昇を「2℃より十分低く保つ」とともに「1.5℃に抑える努力を継続」することが明記されました。
  • カーボンニュートラル:「今世紀後半に温室効果ガスの排出と吸収の均衡を実現すること」を目標にしました。
  • 5年ごとの見直し:各国が5年ごとに 貢献を提出・更新する仕組みが導入されました。

COP26(グラスゴー:2021年):1.5℃目標追求の確認 と対策の追求

イギリスで開催されたCOP26では、パリ協定の実施ルールが完成し、1.5℃目標の重要性が再確認されました。約130カ国の首脳が参加し、石炭火力の削減、排出削減目標の見直し、途上国への支援拡充などが合意され、気候変動対策の進展が確認されました。

COP27(シャルム・エル・シェイク:2022年):損失と損害基金の設立

エジプトで開催されたCOP27では、気候変動による「損失と損害(ロス&ダメージ)」に対応する基金の設立が合意されました。これは、気候変動の影響を受けやすい途上国を支援する制度化の一歩でしたが、拠出額や運用方法などの具体的な仕組みはCOP28以降に持ち越されました。

COP28(ドバイ:2023年):再エネ拡大や化石燃料への取り組みを合意

アラブ首長国連邦で開催されたCOP28では、グローバル・ストックテイク(世界全体の取り組み状況を定期的に評価する仕組み)の決定文書に化石燃料に関する取り組みが明記され、2030年までに世界全体で再生可能エネルギー容量3倍・省エネ改善率2倍にする目標が設定されました。また、気候変動の被害を受けた脆弱な途上国を支援する「ロス&ダメージ基金」が世界銀行の下に設置されました。

COP29(バクー:2024年):途上国支援の拡大を決定

アゼルバイジャンで開催されたCOP29では、気候資金に関する新規合同数値目標(NCQG)について、「2035年までに少なくとも年間3,000億ドル」の途上国支援目標を決定(多国間開発銀行による支援、途上国による支援を含む)。
また、全てのアクターに対し、全ての公的及び民間の資金源からの途上国向けの気候行動に対する資金を2035年までに年間1.3兆ドル以上に拡大するため、共に行動することを求める旨決定されました。

COP30(ベレン:2024年):国際協力強化と適応資金拡大を決定

ブラジルで開催されたCOP30では、「グローバル・ムチラオ決定」を含む「ベレン・ポリティカル・パッケージ」を採択しました。これは、「パリ協定10周年」、「交渉から実施への移行」、「実施・連帯・国際協力の加速」の三点を柱とする内容です。
気候資金では、2035年までに適応資金を少なくとも3倍に増やす努力を呼びかけるとともに、NDC未提出国に対し早期提出を促すことが決定されました。さらに、1.5℃目標の実現に向け、各国の実施を支援する国際協力枠組みの立ち上げが合意されました。

各国の2030年・2035年目標

各国の温室効果ガス削減目標は、その国の経済状況、エネルギー構造、発展段階などを反映した多様なものとなっています。日本は、2030年に-46%、2035年に-60%、2040年に-73%の削減を目指す目標を掲げており、これらはパリ協定の1.5℃目標に整合的で野心的なものとされています。

国・地域 2030年目標 2035年目標
[同目標のNDC提出状況]
2050ネット・ゼロ表明状況
日本 -46%(2013年度比)(さらに、50%の高みに向け、挑戦を続けていく) 2035年度-60%(2013年比)
(2040年度-73%(2013年比))
[2025/02/18 NDC提出]
表明済み
英国 -68%以上(1990年比) -81%(1990年比)
[2025/01/03 NDC提出]
表明済み
カナダ -40~-45%(2005年比) -45~-50%(2005年比)
[2025/02/12 NDC提出]
表明済み
豪州 -43%(2005年比)   表明済み
米国 -50~-52%(2005年比) -61~-66%(2005年比)
[2024/12/19 NDC提出]
表明済み
韓国 -40%(2018年比)   表明済み
ロシア 1990年排出量の70%(-30%)   2060年ネットゼロ
EU -55%以上(1990年比)   表明済み
アルゼンチン 排出上限を年間3.59億トン   表明済み
インド GDP当たり排出量を-45%(2005年比)   2070年ネット・ゼロ
インドネシア -31.89%(BAU比)(無条件)
-43.2%(BAU比)(条件付)
  表明済み
サウジアラビア 2.78億トン削減(2019年比)   2060年ネット・ゼロ
中国 (1)CO2排出量のピークを2030年より前に
(2)GDP当たりCO2排出量を-65%以上(2005年比)
  CO2排出を2060年までにネット・ゼロ
トルコ 最大-41%(2012年BAU比)   2053年ネット・ゼロ
ブラジル -53.1%(2005年比) -59~-67%(2005年比)
[2024/11/13 NDC提出]
表明済み
南アフリカ 2026年~2030年の排出量を3.5~4.2億トンに   表明済み
メキシコ -35%(BAU比)(無条件)
-40%(BAU比)(条件付)
  表明済み
出典:外務省ウェブサイト(https://www.mofa.go.jp/mofaj/ic/ch/page1w_000121.html)

日本の地球温暖化対策の取り組み

地球温暖化対策計画(2025年)

2025(令和7)年2月18日、地球温暖化対策計画が閣議決定されました。
日本は、同日に世界全体での1.5℃目標と整合的で、2050年ネット・ゼロの実現に向けた直線的な経路にある野心的な目標として、2035年度、2040年度において、温室効果ガスを2013年度からそれぞれ60%、73%削減することを目指す、新たな「日本のNDC(国が決定する貢献)」を、気候変動に関する国際連合枠組条約事務局(UNFCCC)に提出しました。
今回、改定された内容には、この新たな削減目標及びその実現に向けた対策・施策を位置付けており、排出削減と経済成長の同時実現に資する地球温暖化対策を推進していきます。

次期削減目標(NDC)の図 2022年度排出・吸収量実績▲22.9% 10.8億トン。2030年度目標▲46% 7.6億トン。2035年度目標 ▲60% 5.7億トン。2040年度目標 ▲73% 3.8億トン 2050年目標 排出・吸収量:0 (ネットゼロ)
さらに詳しく

「デコ活(脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動)(2022年~)」

我が国は2050年カーボンニュートラル宣言を行い、2021年4月には、2030年度に2013年度比で46%削減を目指すこと、さらに50%の高みに向けて挑戦を続けていくことを表明しました。

環境省では、2050年カーボンニュートラル及び2030年度削減目標の実現に向けて、国民・消費者の行動変容、ライフスタイル変革を強力に後押しするため、新しい国民運動「デコ活」を展開。
「デコ活」では、脱炭素につながる将来の豊かな暮らしの全体像・絵姿をご紹介するとともに、国・自治体・企業・団体等で共に、国民・消費者の新しい暮らしを後押ししていきます。

脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動 デコ活 くらしの中のエコろがけ
参考)第7次エネルギー基本計画(2025年)

エネルギー基本計画は、エネルギー政策の基本的な方向性を示すためにエネルギー政策基本法に基づき政府が策定するものです。
令和3年10月に第6次エネルギー基本計画を策定して以降、我が国を取り巻くエネルギー情勢は大きく変化しました。こうした状況の変化も踏まえつつ、政府が新たに策定した 2040年度温室効果ガス73%削減目標と整合的な形で、「エネルギー基本計画」が策定されています。
同時に閣議決定された「GX2040ビジョン」、「地球温暖化対策計画」と一体的に、エネルギー安定供給、経済成長、脱炭素の同時実現に取り組んでいきます。

電機・電子業界の取り組み

電機・電子関係団体は、「電機・電子温暖化対策連絡会」を構成し、政府が推進する地球温暖化防止「国民運動」に賛同し、業界統一行動指針を考慮の下、各企業の創意工夫を積極的に盛り込み、各種取り組みを推進しています。

電機・電子業界「カーボンニュートラル行動計画」~エネルギー起源CO2排出抑制~

実行計画(方針):●ライフサイクル的視点によるCO2排出抑制●国際貢献の推進●革新的技術の開発 / 重点取り組み:●生産プロセスのエネルギー効率改善/排出抑制 国内における業界共通目標の策定:2020年、2030年に向け、エネルギー原単位改善率年平均1%●製品・サービスによる排出抑制貢献 排出抑制貢献量の算定方法確立と、毎年度の業界全体の実績公表 発電(ガスタービン火力発電、太陽光発電、地熱発電など)、家電製品(冷蔵庫・エアコン・TVなど)、産業用機器、IT機器およびソリューションの計24製品の方法論を制定(2018年8月現在) / 業界の取り組みの把握・公表 / 業界共通目標へのコミットと進捗状況の報告

電機・電子業界は、国際社会の一員として、さらに"地球規模での脱炭素化に貢献していく"ためには、グローバル・バリューチェーンの視点でGHG排出抑制・削減への取組みにチャレンジしていく必要があると考えています。したがって、2020年1月に気候変動対応に係る長期戦略として電機・電子業界「気候変動対応長期ビジョン」 を策定しています。

電機・電子業界のバリューチェーン全体におけるGHG排出量を、グローバル規模で2050年にカーボンニュートラルの実現をめざす。
具体的には、以下の取組みを実施していく。

  1. Scope1+2(※)について、省エネ化および再エネ導入によって、排出量を最大限削減する

  2. Scope3(※)について、バリューチェーンにおけるステークホルダーとの共創/協創と技術開発・イノベーションにより、可能な限り排出量の削減に努める

  3. 炭素除去を含めた様々な手法を用いて、残った排出量の相殺に努める

  4. 上記に加え、社会の各部門における脱炭素化に大きく貢献する

  • Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
    Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
    Scope3:Scope1・2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出:15のカテゴリー)
    カテゴリー1:購入部材、カテゴリー11:販売製品の使用 等

家電メーカーの取り組み

各家電メーカーごとに、各種取り組みを実施しています。

各企業のウェブサイト

温暖化対策、よくある疑問 Q&A

Q1:パリ協定では、なぜ平均気温上昇を1.5℃目標としたのですか?

A1:産業革命前(1850-1900年)からの地球の平均気温の上昇が1.5℃を超えると、極端な高温・大雨・海面上昇などの影響がさらに拡大してしまうからです。

地球温暖化による影響

Q2:家庭でできる温暖化対策はありますか?

A2:化石燃料を燃やしてつくられる電気の使用を減らすこと、つまり省エネ家電への買換えや節電が直接的な温暖化対策となります。

エネルギー消費の現状と節電

世界規模で進む温暖化対策、わたしたち一人ひとりができることはあるでしょうか?

地球温暖化の原因となっているCO2を削減するために、家庭で使うエネルギーの削減が求められています。
わたしたちが暮らしの中で地球温暖化の防止(CO2の排出低減)に協力できることは、一人ひとりがエネルギー使用の無駄を見直して、無理なく節電に取り組むことなのです。

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