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地球温暖化と対策

エネルギー消費の現状と節電

エネルギーを使いすぎると温暖化の原因となる
CO2が大量に排出されます

家庭におけるエネルギー消費が省エネの大きな鍵を握っています。

エネルギー消費の現状

私たちは暮らしの中で、石油や天然ガス・石炭などのエネルギーを使っています。日本では2022年度、その83.4%を化石燃料が占めていました。

日本の一次エネルギーの構成(2022年度)
日本の一次エネルギーの構成グラフ。化石燃料83.4%(石油:36.1%、石炭:25.7%、天然ガス:21.5%)、再生可能エネルギー等14.0%(水力:3.6%、その他(太陽光・風力・地熱など):10.4%)

※四捨五入のため、内訳の合計は83.4%になりません。

出典:資源エネルギー庁「エネルギー白書2024」

発電や産業部門・運輸部門・民生部門での活動で、エネルギーを使いすぎると、化石燃料をたくさん燃やすだけでなく、温室効果ガスであるCO2も大量に排出することになります。

エネルギーの消費による地球温暖化が問題。日本ではエネルギーの83.4%が化石燃料。化石燃料を燃やす(発電など)→二酸化炭素が発生→地球温暖化
出典:資源エネルギー庁「エネルギー白書2024」
CO2(二酸化炭素)発生のしくみ

化石燃料に含まれる炭素が燃焼により酸素と結合し、CO2が発生します。
化石燃料の使用を抑えることで地球温暖化の原因となるCO2の発生を低減できます。

エネルギーの消費による地球温暖化が問題。日本ではエネルギーの85.6%が化石燃料。化石燃料を燃やす(発電など)→二酸化炭素が発生→地球温暖化

家庭からのCO2排出量(世帯当たり、燃料種別)

家庭部門でのCO2排出の多くが電気の使用に起因しているといわれています。

家庭からのCO2排出量(世帯当たり、燃料種別)
家庭からの二酸化炭素排出量グラフ。電気からの排出が47.2%
出典:温室効果ガスインベントリオフィス (参考:JCCCAウェブサイト

日本の電力構成

家庭部門での一番使う電気は化石燃料を使った火力発電が中心となっています。

日本の電力構成(2022年度)
日本の電力構成(2021年度)グラフ。火力発電が72.9%

※四捨五入のため、内訳の合計は100%になりません。

出典:経済産業省2022年度エネルギー需給実績確報

家庭における消費電力ウェイトの比較

家庭で電気使用量の多い家電製品は、エアコン、冷蔵庫、照明器具、テレビ、電気便座(温水洗浄便座)の順となっています。

世帯当たり電力使用量のグラフ。

四捨五入のため、合計は100%になりません

出典:環境省委託事業 家庭部門のCO2排出実態統計調査事業(令和3年度調査分)報告書

節電や省エネが必要な理由

「電気」は、人々の暮らしを便利で豊かなものにしました。
しかし、発電に使われるエネルギー資源は無限にあるものではありません。
また、発電のために化石燃料を燃やすとCO2が発生し、地球温暖化につながると言われています。

「電気」も、「資源」のひとつと言えます。
無尽蔵に作りだすことはできず、長期的かつ大量に貯めておくことはできません。
必要に応じて必要な量を発電し、大切に使うことが重要ですが、猛暑日など一斉に電気を使ったりしてこの電力の需要と供給のバランスが崩れると、電力不足、さらには大規模停電が発生する恐れがあります。
大規模停電が起こると、わたしたちの日常生活は大きなダメージを受けます。

わたしたちが暮らしの中で地球温暖化の防止(CO2の排出低減)に協力できることは、一人ひとりがエネルギー使用の無駄を見直して、無理なく節電に取り組むことなのです。

日本の削減目標(パリ協定での削減目標)

パリ協定の概要

2015年にフランス・パリで開催されたCOP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)でパリ協定が採択されました。パリ協定は、世界共通の長期目標として、世界の平均気温上昇を産業革命前と比較して2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力することを設定しています。

CO2(二酸化炭素)の排出量

日本のCO2排出量は世界で5番目であり、温暖化防止には日本でのCO2排出削減が重要です。

2021年世界の二酸化炭素排出量(国別排出割合)のグラフ、日本は3.0%
出典:EDMC/エネルギー・経済統計要覧2024年版(参考:JCCCAウェブサイト

2030年に向けた日本の温室効果ガス排出削減目標

地球温暖化対策に向けた国際的な枠組みである「パリ協定」を踏まえた2030年度日本の温室効果ガス排出削減目標は2013年度比で46%です。この目標を達成するためには、家庭部門で約66%の削減が必要です。

家庭部門で必要な削減
約66%
日本の最終消費エネルギー推移

わが国の最終消費エネルギー推移では、運輸・産業部門は改善がみられるが、業務・家庭部門は、いまだ高い水準にある。

日本の最終消費エネルギー推移のグラフ。
出典:経済産業省2022年度エネルギー需給実績確報

世帯当たりの用途別エネルギー消費

家庭部門のエネルギー消費量を用途別に見ると、冷房、暖房、給湯、ちゅう房、動力・照明他(家電機器の使用等)の5用途に分類することができます。
電力以外にも灯油、ガス(都市ガス及びLPガス)での省エネも必要です。

世帯当たりの用途別エネルギー消費のグラフ。
  • 照明や冷蔵庫・洗濯機・テレビなどの家電製品
出典:資源エネルギー庁「エネルギー白書2024」

日本の一次エネルギー自給率

国民生活や経済活動に必要な一次エネルギーのうち、自国内で確保できる比率をエネルギー自給率といいます。
我が国では、高度経済成長期にエネルギー需要量が大きくなる中で、供給側では石炭から石油への燃料転換が進み、石油が大量に輸入されるようになりました。一時期原子力の発電量がゼロになったこともあり、2014年度は過去最低の6.3%に低下しました。2022年度は再生可能エネルギーの導入や原子力発電所の再稼動が進み、エネルギー自給率は12.6%となりました。

日本の一次エネルギー自給率のグラフ。日本の資源でつくるエネルギーは12.6%。他の国から資源を輸入してつくるエネルギーは87.4%
出典:資源エネルギー庁「エネルギー白書2024」
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